こんにちは、まーこです。
今回は1級建設業経理士の学習方法とコツについて解説します。
1級で大変なことといえば、科目合格制度を採用しているので3科目(原価計算・財務分析・財務諸表)すべてに合格しないと資格がもらえないということろです。
また1級には5年というタイムリミットもあるため、5年以内に3科目に合格しなければ取得した科目の合格が消滅してしまいます。
5年は長いですが、試験回数でいうと10回以内に3科目なので意外とすぐなんですよね…できれば早めに合格したいところ!
1級は深くまで理解しなければならないため不得意分野の克服に時間がかかります。
全科目合格するためにはどの科目から受験するかも大切なので、各科目の特徴にも触れながら学習方法とコツを解説しますね☆
いろいろな人が1級建設業経理士を受験すると思いますが、この記事は2級建設業経理士や日商2級を保持している人を前提に書いています。
また個人の感覚によって難易度も変わります。
あくまで私が感じたこと経験したことを書いていることをご了承ください。
1級建設業経理士の学習方法とコツ
勉強そのものが苦手な人は多いと思います。
好きで勉強しているならともかく、私は簿記大嫌いなのに勉強しなきゃいけなかったのが本当に辛かったのもあって一発合格を目指しました。
(あまり参考にはなりませんが)私は、毎日空き時間をほぼ学習に費やしました。
効率よく学習できたとは思いません!
でも目標が一発合格だったので私にはたとえ時間をかけても大変意義のある学習方法でした。
ただそれは、あくまで自分の性格や気持ちを分析したうえで立てた計画なので、ここでは一般的な学習方法とコツを解説します☆
1級試験はどの科目も、問1が記述式問題です。
問1は配点が20点あるので、あとのことを考えると落とすのはもったいないです!
問1は部分点でも取れるように、最低でもテキストの太字は何を意味するか説明できる練習をしておきましょう。
原価計算
原価計算の学習のコツは、ひたすら過去問を解くことです。
問題集も無駄ではありませんが、問題集はいろいろな種類の問題が掲載されているので、合格への近道はやっぱり過去問です。
だいたいどんな問題が出るかは2級同様パターン化しているので、テキストを理解したら過去問を重点的に解いていくことをおすすめします。
私自身は通信講座を受けた後、ひたすら過去問を解きました。
テキストと問題集で切り抜けたので、ノートは作らずでした!
問1、2は理論問題、問3~5は計算問題です。
計算問題は間違えるリスクがあるので、計算ばかりに偏らず理論も同じように学習しておく必要があります。
(対策せずに挑んだ私には説得力がありませんが!)
計算問題を完璧に仕上げて、理論問題で加点する方法がスムーズかなと思います。
私もその方法で学習しました。
使用したテキストはこちらのスッキリわかる建設業経理士1級原価計算です。
財務分析
財務分析は暗記科目です。
試験で持っている能力を最大限発揮するためには、短期記憶を長期記憶に変えることが大切です。
そのためには覚えたことを反復する必要があるので、どうしても時間はかかります。
しかし暗記科目のいいところは場所や時間を選ばずにできること!
通勤・通学時間や休憩時間などをつかうと効率よく暗記することができますよ!
机ではインプットした知識を使ってひたすら過去問や演習問題を解きましょう。
ちなみに財務分析で必要になる計算式一覧はテキストに載っています。
私はこれをコピーして持ち歩いていました。
問1は各計算式が何を指しているか、計算式を覚えるだけでなく説明できることが大切です。
計算式の説明ができたら問2は簡単に感じますよ!
穴埋めなので前後の文章をよく読んで回答することを心がけましょう。
問3は算定問題なので、計算式を覚えていたら回答できます。
問5も同じように計算式をあてはめるとすぐに解けますが、文章の穴埋め問題もあるので焦らずに回答することがコツです。
私が使用したテキストはこちらのスッキリわかる建設業経理士1級財務分析です。
写真の計算式はこのテキストの巻末に掲載されているものです。
財務諸表
財務諸表はとにかく覚えることがたくさんあります。
写真は私の理論対策ノートです。
とはいっても問1の理論対策で暗記したことを書き出したり、テーマを決めて内容を書いたりするのみです。
問1の対策がしっかりできていたら問2の用語選択はさほど苦労しないで解けます。
問3は正誤問題です。
じっくり考えたら解けますがややこしい問題もあるので注意!
財務諸表は3科目の中でもハードルが高めですが、問1の記述式問題(20点)と、問5の精算表(36点)が解けたら56点になります。
これをベースに計算問題で加点すると合格に近づきやすいです☆
私はこのテキストを使用しました!
スッキリわかる建設業経理士1級財務諸表。
1級建設業経理士の難易度と合格率
私は日商簿記2級も受験しましたが1級建設業経理士と比べると、日商簿記2級のほうが難しいと感じました。
双方受験者の間では日商簿記2級より1級建設業経理士のほうが難しいと言われています。
(そりゃそうだと思う)
1級は夫が経営する建設会社入社後に学習開始しましたが、資格学習に実務にと、どっぷり建設業につかってる私からしたら日商2級はとてもハードルが高い資格でした。
試験範囲や内容が違うので一概には言えませんが、1級建設業経理士は3科目あるので量的にいうとかなりボリュームがあります。
初めて学習する人はもちろん、日商2級保持者が受ける場合でも十分な対策が必要です。
それぞれの難易度・合格率をまとめてみました。
原価計算
原価計算は電卓さえ打てたら問題ありません。
ってすごく簡単な言い方をしてしまいますが、3科目の中では頭をあまり使わないでも学習できる範囲です。
(もちろん記述問題もあるので理論も必須ですが!)
具体的には工事原価の計算がメインです。
- 過去3回分の合格率
第24回 | 29.7% |
第23回 | 24.8% |
第22回 | 27.6% |
1級試験にしては少々高いかなというところですが、電卓を正確に打つことができたら比較的合格に近づきやすい科目です。
財務分析
財務分析はほかの簿記資格にはない科目です。
建設業経理士の中でも1級にしか存在しない科目で、原価計算が指先を使う科目なら財務分析は頭を使う科目です。
財務分析はその名前通り分析が主体なので、財務諸表を読み取って企業の経営状態やキャッシュフロー状況などを判定することが目的です。
難易度は、暗記が得意な人はさほど苦にはならないですが、計算式がたくさんあるので似たものは混乱しやすいです。
計算式の暗記が多く、机じゃなくても学習できるので、学習には取り掛かりやすい科目です。
- 過去3回分の合格率
第24回 | 28.3% |
第23回 | 26.2% |
第22回 | 42.3% |
財務分析は、3科目の中では合格率がやや高めです。
財務諸表
財務諸表と聞くと尻込みしてしまう人が多いのではないでしょうか。
3科目の中ではいちばんテキストが厚いです。
それでなのか、受験を後回しにする人も多いようです。
私もそのうちのひとりです(笑)
難易度は、やはり簿記の核だけあって高いです。
- 過去3回分の合格率
第24回 | 27.9% |
第23回 | 26.6% |
第22回 | 27.0% |
私が学習していたころはこんなに高くなかった(20%前後)ので、最近は合格しやすくなっているのかもしれませんね。
1級建設業経理士の取得までの目安学習時間
2級の学習方法とコツでも解説したように、個人によって習得スピードが違うので目安学習時間というものはありません。
しかし1級はそれなりには学習しないと合格に近づくことはできません。
私が学習しているときは、どの科目も平均5~6か月(1日あたり約2時間計算)は学習が必要と言われていました。
たしかに実体験からもそれくらいは必要かなと思いましたが、私は合格発表日に次の受験科目を決めて学習スタートしたので実際は4か月間の学習で合格しました。
個人的な学習時間は財務諸表>財務分析>原価計算です。
毎日1時間コツコツ学習するか、毎日3時間のペースで短期間の学習をするか、どちらにしても試験までモチベーションを維持することが大切なので、継続できる無理のない計画を立てましょう。
1級建設業経理士は効率いい学習計画が大切
私がこなした学習スケジュールは多分特殊なのでまた別の機会に紹介できたらと思っているのですが、簿記嫌いの私が1級建設業経理士を取得できたのはモチベーションを維持できたからだと思います。
ここだけの話ですが何度か、テキストがわからず泣きました。
日中働いて、空き時間に勉強して。
当時はまだ子供がいなかったので、夕飯の片づけが終わったらすぐに学習に取り組んで。
1級建設業経理士を目指しているひとは大半が社会人です。
みなさん日常生活の何かを削って資格学習に充てる時間を捻出していると思います。
仕事から帰ったらビールも飲みたいでしょうし、テレビも見たい。
休みの日は出かけたいし、家でごろごろもしたい!
そんな中で資格学習を続けることは本当に大変です。
できることなら効率よく学習して合格したいですよね!
私が1級建設業経理士を目指したのはとても単純な理由なのですが、合格したい気持ちは皆さんと一緒だったので、この記事が今学習されている方、これからされる方のお役に立てたら幸いです!