建設業経理士

建設業経理士とは?業界経理で働きたい人は要チェックの資格を解説!

建設業経理士という資格を知っていますか?

簿記を勉強している人や、建設業界に関わりがあるひとしか聞いたことない資格かもしれませんね。

あまり知られていない資格なので建設業経理士取得を目指している人は、情報をキャッチしようとしてもなかなか手に入らないことも。

私自身も資格取得に向けて勉強しているときは、インターネットで検索してもなかなか情報が見つからなかった経験があります。

しかし建設業経理士を受験する人は毎年一定人数いるので、資格についてわかりやすくまとめてみました。

これから受験する人や、取得できる資格を探している人の参考になる情報も盛り込んでいるので、ぜひ参考にしてくださいね。

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建設業経理士とは

建設現場の足場を下から見上げたところ建設業経理士は、一般財団法人建設業振興基金が主催する建設業経理検定で取得できる資格です。

建設業経理士検定試験は、登録経理試験の実施機関として国土交通大臣の登録を受け、本財団が実施する検定試験です。
建設業者が健全な発展を図るうえで、適正な経理と計数を行うことは必要不可欠である一方、建設業は受注産業であり会計処理に特殊な点が多いことから、財務・経理の担当者は高い専門性が求められます。その建設業経理に関する知識の向上を図ることを目的としています。中でも1級、2級合格者は、公共工事の入札可否の判断の資料となる経営事項審査の評価対象の1つになっています。

引用 一般財団法人建設業振興基金HP

建設業経理士は建設業に特化した会計の資格試験です。
建設業専門の簿記というとわかりやすいですね!

同じ簿記でも主催団体によって資格名が違いますが、よく知られている資格に日商簿記検定があります。

建設業経理士が行う建設簿記は簿記資格の中ではマイナーですが、建設業界ではとても役立つ資格!

まーこ
まーこ
この試験の受験者は学生か、建設業界の人がほとんどです。
資格は1~4級まであり、法改正前の資格名は建設業経理事務士でしたが、現在は3~4級が建設業経理事務士、1~2級が建設業経理士の名称に変更されています。

持っているとこんなメリットがあります

1級と2級は経営事項審査(経審)の加点対象です。

 「経営事項審査」とは、公共性のある施設又は工作物に関する建設工事(以下「公共工事」という。)を発注者から直接請け負おうとする建設業者(建設業法第3条第1項の許可を受けた者をいう。)が必ず受けなければならない審査です。

引用 国土交通省HP

経営事項審査は公共工事を請け負おうとする場合は必ず受けなければならない審査です。

企業は建設業経理士1級・2級の資格保持者が従業員の中にたくさんいるほど加点が大きく、大きな仕事を請け負いやすくなります。

また、私が知る限りでは1級建設業経理士は資格手当が1万円以上もらえる企業もあるので建設業に従事する人は取得しておいて損はない資格です。

まーこ
まーこ
企業は建設業経理士保持者を欲しがっています。転職にも有利!

受験資格

建設業経理士検定は誰でも、何級からでも受験することができます。

しかし1級とほかの級を併願することはできません。

受験料

電卓の横に置かれたMONEYを型どった積木
1級1科目受験 7,410円
1級2科目同時受験 10,600円
1級3科目同時受験 13,680円
2級 6,280円
3級 5,250円
2級・3級併願(同日受験) 11,530円
4級 4,220円
3級と4級の併願(同日受験) 9,470円

試験日程

1級・2級は毎年3月と9月の年に2回実施。

3級・4級は毎年3月の年に1回実施。

合格基準と試験内容

数字が書かれたノートの上の電卓合格基準はどの級も正答率70%が基準です。

  • 1級…建設業の原価計算・財務分析・財務諸表

会社法その他法規の理解、財務諸表の作成、それに基づく財務分析が行えること。

  • 2級…建設業の簿記、原価計算及び会社会計

実践的な建設業簿記、基礎的な原価計算の習得、決算等に関する実務を行えること。

  • 3級…建設業の簿記、原価計算

基礎的な建設業簿記の理解と初歩的な原価計算の理解、決算等に関する初歩的な実務を行えること。

  • 4級…簿記のしくみ

基礎的な建設業簿記のしくみを理解していること。

文字にするとややこしく感じるかもしれませんが、実際テキストを読んで過去問を解くと文字ほどの難しさは感じません。

合格率

建設業経理士の合格率は各級直近3回で以下のようになっています。

  • 1級
原価計算 財務分析 財務諸表
第24回 29.7% 28.3% 27.9%
第23回 24.8% 26.2% 26.6%
第22回 27.6% 42.3% 27.0%

 

  • 2級
第24回 33.7%
第23回 44.7%
第22回 37.2%

 

  • 3級
第37回 63.7%
第36回 61.7%
第35回 67.2%

 

  • 4級
第37回 76.6%
第36回 76.5%
第35回 77.2%

 

3級・4級に関しては特別研修制度があります。
各所定の日数の研修を受けたのち、最終日に検定試験合格にて資格が付与されます。
(3級は4級の資格を保持していないと受けることはできません)

研修+試験なので各20,000円~30,000円くらいかかりますが、合格率は90%台です。

平成30年10月の時点で、2級保持者308,992人に対して1級保持者は26,517人ととても少ないので、1級を取得する価値は大きいです。

1級は難易度がやや高いですが、初学者の私でも時間をかけたら取得できたのでチャレンジあるのみ!

合格率はあくまで確率です。
簿記は勉強したらしただけ身につくジャンルなので、1級取得も夢ではありません♪

受験上の注意

checkという文字を指す指し棒受験に関しては、1級は3科目(原価計算・財務分析・財務諸表)を5年以内に取得する必要があります。

また受験申込時期が早いので注意が必要です。

受験級で悩んでいるひとへ

いきなり1級を受験する人はまずいないですよね…?

経営事項審査で評価されるのは2級以上の資格保持者のみです。

まーこ
まーこ
というわけで2級から受験しましょう!

(建設業に勤めている人はおそらく会社から2級指定されていますよね)

日商簿記を保持しているなど簿記の下地がある人は、2級建設業経理士から受験しても難しくはありません。

私には専門学生のときにどうしても合格ラインの70点が取れず、毎日居残り補習で3か月かけて70点で合格した過去があります。

その経験で簿記が大嫌いになりもう一生関わらないでいようと思っていましたが、15年後、結婚相手である夫が建設会社の経営者だったことで建設業経理士を取得せざるを得なくなりました。

こんな私でも3か月の勉強で2級建設業経理士を一発合格できたので、ひとつづつステップを踏めば必ず合格できます!

その後私は1級建設業経理士の資格を取得しました。
これから取得したい、興味がある、というひとは参考にしてみてください☆

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