雑記

運転中の携帯電話の違反に法改正|2019年12月より罰則が強化

2019年12月に携帯電話(スマホ)の違反に対する法改正が施行されます。

法改正以降に捕まれば場合によってはその場で免停になる可能性があります。

2019年5月の衆議院で改正道交法が可決、翌6月5日に公布。

道路交通法は免許を持っていてもなかなか法改正までは把握していないもの。

今回の改正は、1人1台携帯電話、免許もほとんどの人が所持している現代社会で、運転する人全員が知っておくべき内容です。

この記事では、元指定自動車教習所指導員である私が2019年12月の改正道交法について解説します。

この記事を読むとわかること
  • 2019年12月から施行される改正道交法の内容
  • 施行前後の処罰の違い
  • こんな場合は違反になる?Q&A
まーこ
まーこ
教習指導員の経験から皆さんの疑問解決に務めます

運転中の携帯電話利用は道路交通法第71条で規定されている

道路交通法の六法道路交通法の第71条では運転者の遵守事項として、次のように定められています。

道路交通法 第71条 第5号の5 運転者の遵守事項

自動車又は原動機付自転車(以下この号において「自動車等」という。)を運転する場合においては、当該自動車等が停止しているときを除き、携帯電話用装置、自動車電話用装置その他の無線通話装置(その全部又は一部を手で保持しなければ送信及び受信のいずれをも行うことができないものに限る。第百二十条第一項第十一号において「無線通話装置」という。)を通話(傷病者の救護又は公共の安全の維持のため当該自動車等の走行中に緊急やむを得ずに行うものを除く。第百二十条第一項第十一号において同じ。)のために使用し、又は当該自動車等に取り付けられ若しくは持ち込まれた画像表示用装置(道路運送車両法第四十一条第十六号若しくは第十七号又は第四十四条第十一号に規定する装置であるものを除く。第百二十条第一項第十一号において同じ。)に表示された画像を注視しないこと。

簡単に説明すると、自動車や原付を運転する場合について以下の内容が記載されています。

  • 停止時以外に携帯電話等を操作、通話してはいけない
  • 停止時以外にカーナビや携帯電話の画面を注視してはいけない

詳しくはのちに説明しますが、2018年11月現在この法律を犯して捕まると、次の罰則があります。

法改正前の罰則
法改正前の罰則一覧

保持と交通の危険の違い

保持…運転中に携帯電話を使用した場合
交通の危険…運転中の携帯電話の使用により事故を起こした場合

罰金と反則金は別物

お札の上に置かれた車とパトカーのおもちゃ表に罰金と反則金がありますが、混同しがちなのでここできちんと把握しておきましょう。

罰金と反則金の違い
  • 罰金…刑事処分(前科がつく)
  • 反則金…行政処分

交通違反の内容によって適用が違います。

携帯電話に関する罰則は罰金と反則金2つが記載されています。

まーこ
まーこ
携帯電話の使用による検挙は反則金が対象です

反則金は比較的軽い違反に適用され、青切符が発行されます。

支払いは任意ですが、反則金を払わないままいると刑事手続きに移行するので速やかに払いましょうね!

支払いは任意=罪を認め反則金を支払うのか、無実を訴えるために裁判を受けるのかが任意という意味です。
単に「支払いをするしないが任意」だったら皆支払いたくないですよね。
誤った解釈で支払わないでいると知らない間に刑事手続きになるので注意。

罰金は反則金より重い交通違反をした場合に適用され、赤切符が発行されます。

出頭ののち、刑事処分となります。

刑事処分は前科がつき、その後の生活に不利をきたす場合も。

まーこ
まーこ
場合によっては懲役刑となることもあるよ

「注視」は警察官の裁量で決まる

運転中に携帯電話を注視する女性先に「カーナビや携帯電話の画面を注視してはいけない」と述べましたが、注視とはいったい何を指すのでしょうか?

「2秒以上画面を見ること」と解釈している人が多いですが、道路交通法では注視が何秒間という記載はありません。

(各種の研究結果で、2秒以上画面を見ると運転者が危険を感じるということが報告されているので2秒と解釈されています)

注視による反則切符は現行犯なので、注視を確認した警察官の裁量で決まります。

警察官が「あなた今携帯電話の画面を注視していたでしょ」といえばそうなのです。

法律家や専門職ならなぜ注視していないのか理論的に反論できますが、おそらく一般の人は「違反してしまった!」とそのまま認めてサインしてしまいます。

警察官は目視で確認していますが、指摘されたからといって必ずしも違反ではないことも実際にあります。

サインしてしまうと注視を認めたことになるので、もし警察官の判断に納得がいかない場合は、どうして注視だと判断したのか聞いてみるとよいでしょう。

携帯電話使用による違反厳罰化の背景

平成30年中の携帯電話使用等に係る交通事故件数グラフ

引用 警察庁

携帯電話が一般に普及し始めたのが今から二十数年前、当時は画面も最小で絵文字すら使えないガラケーでしたが、現在はスマホが一般的になり国民1人1台持つ社会になりました。

実は交通事故による死亡者数は年々減っているのに、携帯電話使用による事故は年々増加しています。

死亡事故率の、携帯電話使用なしとの比較は約2.1倍です。

スマホはゲームや動画などを見ることもでき、またカーナビはテレビを視聴することもできるので、運転中の画面注視は危険度が高い行為です。

なのに運転中の携帯電話使用者は後を絶たず、これを取り締まる法改正が施行されることになりました。

携帯電話の使用による毎年の検挙数

平成25年~30年の携帯電話等使用の取り締まり状況引用 警察庁

警察庁が公表しているデータでは、平成30年を見てみると全体の取り締まり件数は約600万件、うち携帯電話使用にかかる取り締まりは年々減っているものの約84万件。

全体の約14%にも及びます。

まーこ
まーこ
全交通違反の14%を占めるって割とすごい

携帯電話が日常と切って切り離せないゆえに、いかに気軽に違反を起こすかがうかがえます。

携帯電話の使用に伴う違反の法改正内容

裁判で使うハンマー、ジャッジガベル今回の携帯電話の違反について、法改正の内容をまとめました。

改正前と改正後の処罰の比較

携帯電話使用等(保持)
道路交通法改正後の携帯電話保持違反
まーこ
まーこ
見どころ盛り沢山

全体的に罰が重くなっていますが、携帯電話の保持だけでも懲役刑が新設されるところがポイント。

基礎点数3点以下は軽微な違反として扱われますが、ゴールド免許の場合次回更新でブルーになります。

まーこ
まーこ
自動車保険のゴールド免許割引などの適用がある場合は解除されるのでもったいないね

しかも3点以下の警備違反だからといって2回目違反すると、免停に!

違反を繰り返すと悪質とみなされて刑罰が適用されることもあります。

携帯電話使用等(交通の危険)
道路交通法改正後の携帯電話使用違反

携帯電話の使用で事故を起こした場合相当重い罰になります。

反則金システムがなくなるので、事故を起こした時点で刑事処分が確定します。

基礎点数も6点、一発免停です。

財布から覗く免許証ここで注意してほしいことは、自動車運転中の携帯電話注視は道路交通法で処罰されますが、事故を起こすと刑法上、自動車運転処罰法違反(過失運転致傷罪など)で裁かれることが多いということ。

事故を起こさない保証なんて誰にもありませんよね?

起こさないと思っていても、不意に歩行者が飛び出して来たら…?

最近ではドライブレコーダーを搭載した車も増えています。

もし事故を起こしたり巻き込まれた場合ドライブレコーダーが役に立ちますが、逆にドライブレコーダーを設置することで携帯電話の使用が確定される場合もあります。

それでも運転中に携帯電話を触りますか?

携帯電話違反の法改正にかかる疑問に回答!

クエッション運転中の携帯電話の使用に関しては、便利なグッズもたくさん登場しています。

運転中の通話については、携帯電話を手に持たなければいいのでは?と思う人もいますよね。

ここでは携帯電話の機能や便利グッズを使うと違反になるのか?という疑問に答えます。

また、法律の裏をかいて往生際が悪い対応をする人もいるため、様々なケースについても解説しますね。

ハンズフリーは「ながら運転」にならないのか?

黒い車のドアノブ携帯電話にはハンズフリー機能がついています。

まーこ
まーこ
家事や手が離せないとき、とても便利な機能!

だけど運転中に使用するとNGになることも。

道路交通法上は違反にならない

実は携帯電話のハンズフリー機能を使用しての通話をしながらの運転は、道路交通法では違反にはなりません。

道路交通法第71条による「その全部又は一部を手で保持」にはあたらないからです。

えっじゃあハンズフリーで万事解決じゃん!と思った人は甘いです←

各都道府県の条例で違反となる場合がある

ハンズフリー使用での運転は、あくまで道路交通法上は違反にはなりません。

しかし各都道府県が制定している条例の違反になる場合があります。

ハンズフリーの使用が違反になるかどうかは、自身が住んでいる自治体の条例をご確認ください。

まーこ
まーこ
実はほとんどの都道府県で禁止されています

条例違反は安全運転義務違反として扱われます。

道路交通法第70条 安全運転の義務

車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。

いくら「道路交通法第71条に違反」していなくても、「条例違反は道路交通法第70条の違反」に当てはまり、反則金9,000円と基礎点数2点の罰則が適用されます。

これって、現行法(改正前)では携帯電話の保持より重い罰則なんですよね。

まーこ
まーこ
大丈夫と思ったハンズフリーが本来より重い罰とか泣ける

※ハンズフリーを使用している最中に検挙されたケースは実際にあります。

イヤホンマイクは「ながら運転」にならないのか?

イヤホンマイクもハンズフリーに当てはまります。

イヤホンマイクの場合イヤホンもネックです。

耳を完全にふさぐのはNG

イヤホンで両耳をふさぐ行為も、道路交通法や各都道府県条例違反にあてはまります。

イヤホンで両耳をふさぐことによって、

  • 緊急自動車のサイレンが聞こえず走行を阻害
  • 鳴り始めた踏切の鐘の音が聞こえず侵入してしまう
  • 警笛(クラクション)が聞こえない

など、自動車の走行が安全ではなくなるためです。

実際のところ両耳をふさいでいても外部の音が聞こえる場合や、片耳だけの装着は問題ないので、どうしてもの場合は片耳にしておいたほうが無難ですね。

まーこ
まーこ
私は仕事中に運転するときは片耳だけに装着しています

「手に持っているだけ」でも違反になることも

スマホの背面手に持つだけならわざわざ運転中に持つことないですよ!とツッコミたくなりますがw

このあたり言い始めたらきりがないのですが、走行中はほぼアウトです。

実際に検挙されているドライバーが多数います。

実際、「【走行中に携帯電話を手に持っただけ】では道路交通法の違反には問えない」のですが、それを主張するには最初にお話ししたように、指摘した警察官にそれが説明できるだけの法知識は最低限必要になります。

使用するためじゃないと携帯電話を手にとらないので、ただ手に持っただけだから道交法違反ではないというよくわからない主張はやめたほうがいいです。

まーこ
まーこ
警察官の突っ込みにあっさり応じることになります

赤信号で携帯電話を使っても、道路交通法上は違反ではないが…

LEDの赤信号「赤信号で停止中」は「運転中」にあたらないため、赤信号の停止中は画面をみてもOKという解釈があります。

確かに停止中は運転中ではないですが、赤信号で停止中でも運転者は周りの状況を把握したり、信号が青になればスムーズに走行を開始しなければなりません。

まーこ
まーこ
そういうことも六法や運転教本に記載されています

時々携帯電話を注視して青信号になったことに気づかず、クラクションを鳴らされている人がいます。

そのようなことになる可能性もあるからと、赤信号で停止中でも検挙されるケースがあります。

まーこ
まーこ
これも警察官による

またエンジンがかかっていたら運転中と解釈する人もいますが、エンジンがかかっていたらたとえ駐停車でも運転中になるのか?という疑問も生じますよね。

こうなるとケースバイケース。

その時の状況で判断されることとなります。

携帯電話を膝の上に置いての運転は違反

膝の上に置くくらい…と思いますよね?

でもこれも道路交通法では違反になります。

理由としては、膝の上に置いたり足の間に挟むことによってスムーズなアクセル・ブレーキ操作に支障が出るとして安全運転義務違反となります。

いろいろなケースで解説していますが、結局は警察官次第ってのがポイント。

警察官もいろいろいて、業務的な人もいれば厳しい人や、今回だけは見逃してあげようという人もいます。

たとえば警察官に声をかけられたら、「念のため免許証を見せてください」と言われます。

これは過去の違反等を調べるためで、違反歴があるともしかしたらもしかするとなきにしもあらず…かも?

私は警察官じゃないので本当のところはわからないけれども。

捕まりたくないから使わないという考えは捨てよう

運転中にスマホを触る女性とにかく運転中の携帯電話の使用はダメってこと。

使っていなかったり怪しい行動をとっていなければ警察官に声を掛けられることはないので、事故を起こさない以前に安全運転を心がける意味でも、自動車の運転中は携帯電話を触る行為は控えましょう。

捕まりたくないから使わないのではなく、運転者は安全運転をする義務があるから使わないということを念頭に置いてハンドルを握ってくださいね。

私は教習所で指導員をしていましたが、私の夫はなんとシートベルト装着義務違反(反則金なし・基礎点数1点)を6回重ね免停になった過去があります。

まーこ
まーこ
指導員でも聞いたことのない話。
これは完全にアホですわ

車は走る凶器です。

運転者も自らの命を守りましょうね!

ちなみに2019年12月の改正道交法には、今回解説した「運転中の携帯電話使用に関する罰則強化」以外に、「自動運転車の実用化に向けて携帯電話利用を可能とする道路交通法の改正」も盛り込まれています。

来年は自動運転車使用に対する罰則が強化されるので、これに関してはまた解説しますね。

読んでくださりありがとうございました!

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